ほぼ足りてまだ欲 その先

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眠っている子ども

 随分前、もう20年ほどになるだろうか。その頃うちの子ども二人も中学生になったばかりと小学校の低学年だった。もうそれ位の年齢になるといろいろなことがある。難しいこともあるし、楽しいこともある。腹の立つこともあるし、腹を抱えて笑うこともある。そして当時の私は40代半ばにかかっていて仕事もいろいろなことが起きていたし、あっちに行ったりこっちに行ったり、上手くいったり、いやなことが続いたりしていた。
 それでもようやく家に帰り着いて、部屋を見ると、上の子も下の子もぐったりと寝入っていた。つるつるしたハリのある、みずみずしい肌をした彼等が仰向けになって、手を拡げて寝ているのは実に平穏で、平和でほのぼのとした風景で、心が洗われたものだった。どんな生活でもいい、彼等に楽しい人生を創ってやりたいものだと思ったものだった。巧くいっているような気がしない今日この頃だけれど、あの時は本当にそう思ったことを思い出す。
 彼等は今どう思っているのだろうか。気になってしょうがない。