ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

統合記者会見

 東電が夜中に単独で記者会見をやって、政府のいないところで低濃度汚染水の海洋投棄を素知らぬ顔で発表したことを実に悔しい気持ちで見ていたことを思い出すのだけれど、その後問題があるという声に応えた形で政府がすべての関係者を同席させて記者会見をやってきた。
 ところが「冷温停止状態に至ったと認識」し、「事故収束への工程表の「ステップ2」完了を宣言」することを野田が会見で伝えた時点を捉えて、この統合記者会見を終了し、それ以前の状況に戻すとした。つまり、官房長官、安全保安院、エネ庁、文科省東京電力は別個に勝手に会見、あるいは必要があれば聞いてこいという姿に戻すと宣言した。
 つまり、いわゆる「原子村」はこれから先はまた記者クラブによる閉鎖された情報の伝達に戻そうということである。簡単にいうと、野田政権になってから、菅政権がそれまでの民主党のスタンスとしてあった自公政権のスタイルからの脱却という使命を完全に放棄して「原子村」の利害関係を保持するという姿勢に戻ったことを明確に意味している。

 私達は野田政権によって完全に真実から目隠しをされようとしていることに気がつかなくてはならない。多分、海外のメディアが野田政権の欺瞞について報じ続けることがあると思うけれど、野田政権はこれを無視していこうとするだろう。その後ろには米国という理不尽究極利害追求国家がついている。ここに来てあたかも根拠の見えない自信に満ちた態度はかつての岸信介のスタンスに大きく近づいてきた。