最後にスキーをしたのは多分1996年か7年のことだと思う。あれ以来全く行っていないし、最後までとっておいたOLINのオレンジ色の板もとっくに捨てた。そういえば最後の頃はもうスキーウェアというものを持っていなくて、ニセコでも天元台でも普通のコーデュロイのパンツの上から紺色のアディダスのオーバーパンツをはいて、それで滑っていた。なんでか。普通のスキーウェアーを買うとウェストの割に裾が長くて面倒なのだった。つまり腹回りのサイズに合わせて捜すとみんな長いのだった。ところがなんの加減か、そのアディダスの三本線のオーバーパンツだけは丁度良かったのだ。その頃はまだそうしたサイズが存在したというわけだ。今ではもうそんなサイズにぶつかることは滅多にない。そういえばレインウェアの下に履いているオーバーパンツも辛うじてそんなサイズに遭遇したのだった。
上はといったら日頃街中できているダウンジャケットをそのまま着ていた。トータルに揃えられて売っているものはみっともないというのが当時のわたしの感覚なのだった。
で、後になって考えて見ると、私如きチビ親父が何を着ているのかなんてことは誰も一切着になんてしていないということだった。だから妙ちくりんな組み合わせになっていなければそれで良いって事だった。今も多分そんな具合になっているんじゃないかと思う。なんたってもはやかなり洒落ていようと、金がかかっていようと誰も気がつきはしないからね。ま、実際は常にジーパンだけれど。
UNIQLOができて以来、あそこの愛用者を中心に、着るものに年代らしさというものがどんどん失われつつあることは確かだな。だから、後ろから見ていると、いくつくらいの人なのか見当がつかないということがどんどん増えてきたような気がする。後は歩き方とか、姿勢とか、うるさいかうるさくないか位で判断するしかなかったりするのだ。