毎日の東電の記者会見に注意を払っている人が今どれだけいるかというと相当に不安になる。Google mapで見ると現地は辺り構わず放射線汚染水貯蔵タンクが軒並み並んでいるのだけれど、それだけメルトダウンしてしまった炉に流し込む水が必要だということなのかと思っていたらそれだけではなくて建屋に流入している地下水が一日になんと400トンにものぼっているということなのだ。これはとんでもない量だ。これがどんどん放射能で汚染され続けている。どう考えても最後はそんなタンクに溜められるわけがなくて、あふれかえり、当然の帰結として海に垂れ流されるということになる。その時が来るのを東京電力はただひたすら待っている。
建屋に流入する地下水をその前にくみ上げてしまって汚染されない状態の水を海に放流しようとしているというのだけれど、それでくみ上げることができるのは一日にやっと100トンだ。残りの300トンは相変わらず汚染され、くみ上げられてタンクに溜められる。この現状を危機感を持ってマスコミは報じているのか。ただテレビを見ない私が知らないだけなのか。
どう考えても、危機的状況だろう。これまで東電は汚染された水を全部回収しているわけではないし、むしろバルブを開いて放流した。つまり太平洋岸の海は汚染されていると考えて良い。海の中には潮流がある。広がっていく。
どうしたら良いのか全く見当がつかない。東電も見当がつかないのだろう。経産省だって、見当がつかないだろう。規制委員会だって切り札を持っている訳じゃない。
こんなシステムをどうして動かし続け、よその国に売ることができるのか。ボーイングと同じようにどうしてこうなったのか、どうすれば良くなるのかわからないのに、自分の存続がかかっているから、そんなことはどうでも良いのか。じゃ、同じ国に暮らす一般の市民というのは一体どんな存在なのか。