ほぼ足りてまだ欲 その先

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なぜ知っている

 私はまさに戦後の生まれだ。逃げも隠れもしない戦後の生まれだ。
 それなのに、なんで「肉弾三勇士」とか、日露戦争の「杉野はいずこ!」なんて広瀬武夫中佐の話を歌付きで知っているのか。
 おかしな話だけれど、私たちが子どもの頃はまだまだ、こうした戦争中まで美化されて来たトピックスがその辺にゴロゴロ語られていたということかと思う。なにしろ「杉野はいずこ!」の歌なんてダーク・ダックスだって唄っているのだ。
 テレビが普及してきてから、数多くのバラエティでも戦前に語られてきたそうしたトピックスを題材にしてそれを笑い飛ばす、あの頃の私らバカでしたねぇ、コントのようなものがたくさんあった。
 映画でも私が昔から語っている松竹映画の「二等兵物語」なんかでもこうしたものは題材に取り上げられている。だから、こんなに若くて(?)もそんな話を知っている。
 特に南道郎という役者はぴかぴかに磨かれた軍靴でサーベルとガチャガチャさせながら出てきて、偉そうなことをいい、それをみんなが結果的にぼろくそにするというギャグが良くあった。彼は本当に憎たらしい上官を巧く演じるなぁと思っていたのだけれど、それはそのはずで、なんと1944年に学徒出陣で陸軍航空士官学校に入学していたのである。
 田母神某もどうせなら、都知事なんかに立候補して恥の上塗りをするくらいなら、コメディーの道を歩んだら良かったのに。まともにあんなことをいっているのはそれで既に充分コメディーだと思っていたのに、アベシンゾーがこんなことになったら笑っていられない。
 伊勢神宮に参拝したアベシンゾーに地元のカブスカウトとブラウニが並んで花束を差し出した。リーダーの見識を疑うものだ。子どもには罪はないけれど、周りの大人が悪い。