昔勤めていた会社は素晴らしい会社で、毎年一度、自己申告というものを書かせてくれた。そこに今度どうしたいか、ということを書くところがあった。次は移動になるとしたらこういう仕事がやりたい、とか、どこそこの支店でやってみたいとか、自分の語学力はこれくらいだとか、海外の支店への赴任に問題があるとかないとか、単身赴任も辞せずとか、自由に書ける（ことになっていた）。
毎年、毎年、書いても書いても自分の思うようにはならないのだからと、ある年、そこへ「札幌支店勤務を希望！」と書いた。するとその時の上司（使えない社員だったので、あちこちへポンポン左遷されていたから当時が誰だったのか全く思い出せない）が「お前の動機は見え見えだ、夏はゴルフ、冬はスキーで遊べると思っているんだろうが、そうはいかねぇよ」とすっかりお見通しだった。さすがというべきか、役立たず、無能社員としてはまぁ、しょうがない。
そのうちに「仰る通りにどこへでも参りますよ！」と公言していたら、人事担当の先輩に「君ねぇ、自分の将来を見据えて考えなきゃダメだよ！」といわれた。本当だよねぇ。日々の雰囲気に流されてそのまま来ちゃったものだから、何に役立ったのか、全くわからないうちに爺になっちまったというわけだ。
お若い皆さん、本当に真面目に取り組むことをお奨めする次第。
