ほぼ足りてまだ欲 その先

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無言

 ま、今に始まったことじゃないし、私は今はじめて書くことじゃないけれど、今や日本人は、街中ですれ違う人間とは言葉でコミュニケイトすることはできないと思っているようです。ま、確かに外国人が多くなってくるとそう簡単に横にいる人間と言語的交流が図れるとは限らないということにはなるかもしれませんけれど、日本、東京に限っていえば、まだまだそれほどとは思えない。
 だけれど、電車に乗ってご覧なさいよ。人が邪魔になっていたら、「あ、ごめんなさいね」といって道を譲って貰うなんて事をする人はほとんどいない。みんな無言!無言のまま無理矢理って訳じゃないけれど、どうにかすり抜けようとする。「失礼!」とか「失敬!」とか言葉を出すわけじゃない。
 席を立っておりようとする人も、前に立っている人に「ごめんなさい」といって立つわけじゃないから、ぶつかる。空いている席に座る時もなんもいわんとドッカ〜ンと座る。まるで、俺の権利だ、ぶつかったって知らねぇよ、おまえがよけろよ、といわんばかり。
 多分赤の他人と口を利くのがイヤなんだろう。気持ち悪いんだろう。なにされるかわからない、という危惧を抱いているんだろう。
 向こうから来た人をよけようとして両方が同じ方向によけて、またよけて、となることがある。昔はそんな時に「あ、ごめんなさい」と両方がいった。今は見ているとおばさんとおばさんだったら両方がいったりするけれど、他の場合、ほとんどの人が無言で眉間に皺を寄せて「もぉ〜ッ」という顔をして通り過ぎる。いったい何時からこれが普通になっちまったんだろう。
 相手が気を遣うのが当たり前で、なんで俺が気を遣わなくちゃなランのだ、と思っている。