ほぼ足りてまだ欲 その先

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こども

 ま、われわれ爺さん、婆さんはもうあと10年か、精々長くても20年やそこら。日野原先生くらい長生きしたって30年。しかし、生まれたばかりの子どもだったらここから先まだ80年くらいはあるわけですよねぇ。
 だから、2011年3月に私は、今すぐ幼子を抱えている人は西へ移住を考えた方が良いといったことがあります。それを聴いた友達の息子は生まれたばかりの幼子を抱えて「そんなに都合良く避難なんてできないんだ、余計なことをいうな」といって私との付き合いをやめてしまいました。彼は自分で商売をやっていて、ようやくそれが軌道に乗ってきて、一度破綻した家庭を築き直し、それから生まれた子どもを抱えて一から出直しなんてできないと、反発したのでしょう。確かにあれからもう4年を過ぎましたけれど、世の中、そんな危機感に駆られている人たちは見えないようですし、政府もそれどころではなくて、よその家の火事を助けなくて良いのか、というまったく的外れの議論で「戦争法制」一色になっています。
 「原発要らない」デモをやっていた国家前で、今「戦争やめろ」でもになっています。しかし、どう見ても、福島第一原子力発電所の状況に良い兆候は見えていません。相変わらず炉の中にあった燃料が今どのような状態にあるのか、誰にもわかっていません。そして明確ではありませんが、子どもたちの状況に多少の変化がうかがえるようになってきているようです。
 私たちはもうどうにでもなってしまいますが、次の次の世代をそのままにしておいては危ないのではないかと心配しています。