ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

寄席

 暑い!中、永田町へ。金原亭馬生門下の前座、金原亭駒松くんから連絡を貰って、国立演芸場へ行った。なんでも六大学落語会というイベントで、午後6時からと書いてあった。緞帳が上がると、お獅子が出てきて踊った。もちろんひょっとこにもなって踊った。こりゃ誰なんだろうと思ったら、初音家左吉といって初音家左橋の弟子で二つ目。どこかで見たようだと思ったら、前に一度聴いている。法政大学出身。
 駒松が前座らしく「子ほめ」をやったあとが春風亭昇吉。名前でわかる通り、昇太の弟子で岡山大学経済学部、東京大学経済学部卒業という芸術協会の二つ目。2006年に第3回全日本学生落語選手権・策伝大賞で優勝したという実力の持ち主。確かに巧い。フラがあって、如何にも昇太の弟子らしい。師匠の選び方も巧いじゃないか。「たがや」。
 前半最後は明治大学出身、立川志ら乃で、名前からこれもわかりやすい志らく門下三番弟子で真打。やり手!確かに談志の匂いがする。多分彼は談志の物まねをやらせたら、世之介よりもやりそうな気がする。
 仲入りの間に、日本橋辨松総本店の弁当を食べた。残念ながら並六の白飯が売り切れていたので、白詰。あの甘い豆がない。
 仲入りが開けたら六人が並んでトークだという。前座の駒松は可哀想な立場に。後半に出てくる古今亭志ん吉と駒松が落研出身でなく、あと4人は落研の出身。どうしても落研の話になる。
 早稲田大学出身の古今亭志ん吉は志ん橋の弟子で、二つ目。かみさんは同じ早稲田の応援部の出身だという。多分このままうまく行けば、師匠を超える噺家になる素質は充分持っているだろうといえそうだ。学生時代は芝居をやっていたと本人がいう。先々代、六代目の春風亭柳橋がやったという「掛け取り漫才」を作り直した「掛け取り早慶戦」を現代風にアレンジしたという珍しい噺を持ちだしていた。勉強家じゃないか。こういうところでしかできない噺だよ。
 とりは慶応大学出身の立川談慶立川流らしく異色。ワコールに三年。吉本興業福岡事務所の1期生。そこから立川流。前座9年半。真打ち。
 駒松がよせば良いのに、上がってきて「お客様の中にうちの学校出身の人は・・?」っていった。誰も手を上げないから、可哀想だと思っておずおずと上げたら、なんと上げたのは私一人だった。多分現役の噺家で母校出身者というのは駒松、円丈の弟子のらん丈、今度真打ちになった芸術協会の小夢。あとひとりやっぱり前座の女の子がいるらしい。ここでもマイナーだ。