ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

蕎麦屋の落語

 そんなパリの騒動を聞いたその足でかねて予定の蕎麦屋の二階での落語会へ。いつもの金原亭馬生の「新そば落語会」である。会場の銀座・満留賀(中央区銀座8丁目20−1)は昔の明石中学(今はなんと銀座中学という)のすぐ隣にあって、ここの店主も、十一代目金原亭馬生もこの中学の同級生である。ここの二階で毎年この時期に町会の方々、同級生連中が中心になってこの会を開催している。何年か前からこの会のご案内を戴いている。
 この11月から金原亭馬生の弟子の前座・駒松が二つ目昇進がかなって名前を馬久(ばきゅう)と改めたのだけれど、彼を初めて見たのが、同じこの町内にある、鰻の神田川で夏に開かれる「木挽町寄席」だった。この鰻屋の旦那は同じ銀座中のバスケットボール部の先輩だったそうだ。
 今日の前座は小駒。彼は先代馬生の孫にあたるという落語会のサラブレッドである。サラブレッドは「道具屋」を披露に及ぶ。私たちの仲間のひとりがいうには彼女のお父上は昔よくこの噺を自分で語ったのだそうで、この噺を聞くとお父さんを思い出すのだそうだ。面白いお父さんもおられたものだ。高校時代に落語研究会だったこの私でさえ、家族の前で噺を語ったりはしないなぁ。
 馬生師匠は先代の十八番といっても良い「笠碁」である。なぜかこの「新そば落語会」は雨が降る。丁度良い演目だ。しかし、この噺は短い。30分ほどで終わってしまった。
 そういえば「道具屋」をベテランが演じたらこうなるというのを一度誰かで聞いてみたいものだ。