私はこれまでの68年間の人生の中で、選挙権を持てなかった期間、機会を除いてすべての選挙機会には必ず投票をしていて、ここ何回かは期日前投票で済ましてきた。外国にいて非居住者であった、あるいは引っ越し直後で選挙権がなかった、ということが多分何回かあったはずだ。
仕事が忙しくて、スケジュールが一杯で、家から出ることが物理的にも精神的にもできないからと云うような理由で選挙権を行使しない人はいるであろうことは想像に難くない。しかし、例えば地方の議会選挙なんかだと、有権者の7割近くが選挙に行かない、なんていうことがこれまでにも数多くある。
なんで行かないのか。俺ひとりの票なんか入れたって入れなくたって大した影響はない、どうせろくな奴が出てきちゃいない、なんにも変わるわけがない、様々な理由をつけることができる。後付けでね。ただただ、面倒くさいだけだ。
面倒くさいから自分の生活がどうなっても良いと思っている。即ちこれはゆっくりした自殺行為と云えばそれで良いかもしれないけれど、実は他の人をも死に追いやっている。つまり、殺人行為でもある。意見を言わない、投票権を行使しないわけだから、国民を死と対峙せしむる状況に陥れることに荷担しているわけで、「面倒くさい殺人」と云っても良い。
だから、政府与党、つまり自民党・公明党と新党改革、おおさか維新などの政党は「面倒くさい殺人」行為を大歓迎しているわけだ。