ほぼ足りてまだ欲 その先

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ペット

 ペットは多く言葉を喋らない。いや、稀に「こいつ本当に美味しい!っていってるよ!」と動画をアップしている奴がいるからまったく喋らないわけじゃないらしいが、私が接したペットは全員言葉を喋らない。ま、犬語とか、猫語は喋っている。こっちはそれを勝手に理解する。遊んでくれ!餌ねぇよ!外に出して!というくらいしかわからないけれど。
 だからペットは可愛いね。この連中が「いや、それはおかしいよ!」「オ〜イ、どこへ行くんだよ、俺をここに置いたままか!?」とかいいだしたら面倒でしょうがない。気が残っちゃうしね、こっちも。
 だから、漫画や絵本なんかでペットを擬人化して喋らせる手法があるじゃないの。ま、古くは「吾輩は猫である」だったりするけれど、あれはまったく人間の大人の喋りになっていていかん。それが子ども言葉だったり、女言葉だったりしたら、これ、結構可愛くなっちまうもんですよ。で、まるで人間の赤子のような言葉で自分のペットに語らせて書く人がいるんですけれど、これは気持ち悪いよねぇ。いやいや、路上で、ちっこい犬とはいえ、完全に成犬、イヤ老犬に対して「どこ行くでチュか?」なんて語りかけているお婆さんがいたりして、いやいや、もう降参なんだよねぇ。
 井の頭公園の象さんが死にましたねぇ。私より一歳年上なんですよ、あの象さん。象さんも歳をとるといろいろ身体的な加齢現象が出てきちゃって、その辺は爺さんと同じだなぁと思って見ていましたが、昨日のテレビのニュースでゴロンと横になったまま飼育員さんが見ている象のはな子の様子を見ていたら、思わず鼻を詰まらせてしまいましたぞ。いやいや、あんな時期に遠くからやってきて、本当にご苦労様でした。なんということもないんだけれど、寂しく、悲しいのだ。
 象さんにはなぜか悲しい雰囲気がする。多分生まれて初めて象さんを見たのは横浜の野毛山動物園で、ここは子どもの頃何回も行った記憶がある。あそこは動物園とはいえ、遊具もたくさんあって、飛行機がぐるぐる回る塔もあった。もうひとつは東横線多摩川園が良く行く動物園だったのだけれど、あそこに象はいなかったような気がするなぁ。
 豪州のシドニーから北に車で2時間近くいったところにAnna Bayという綺麗な遠浅のビーチが30kmほど繋がる景勝地がある。そこは夏にいくと様々に楽しんでいる人たちがいるんだけれど、冬になるとラクダを連れてきて、人を乗せる商売をしているのがいる。あのラクダさんたちも何となくもの悲しい。
 象さんやラクダさんはペットとはいわないのかもしれないけれど、籠の鳥になっているのがとっても寂しそうだ。そういえばうちの猫二匹も本当にうちに引き取られて幸せなんだろうか。雨の夜に拾って来ちゃった新参猫は本当にこれで良かったんだろうか。あいつは「オイ、遊べよ!」としかいわないような気がするけれど。