ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

養子縁組

 リオデジャネイロオリンピック体操女子団体と個人総合で、金メダルをとった19歳のシモーネ・バイルズ選手は血縁上のお祖父ちゃんとおばあちゃんの子どもに養子縁組したのだそうだ。つまり、お母さんのご両親の養子になっている。それはお母さんが薬物とアルコールの依存症になってしまっていたからだという。驚いた。
 そのことをあるコメンテーターがツイッター上で指摘したそうで、彼のツイートは批判を浴びて削除することになったのだそうだ。
 日本では本当に珍しいけれど、米国ではまったく民族的にも縁のない子どもでも養子縁組することがまったく違和感なく普通に行われている。だから、一流のアスリートにも名前の割に東洋系の顔をした選手が現れてきて大活躍したりする。それはやっぱり移民の国であるが故の違和感のなさというのが大きいのかもしれないけれど、プロテスタント的人間観というものがとても大きく作用しているんだろうという思いは持っている。
 かつてモルモン教徒の拠点であるソルト・レイク・シティーに滞在したことがあるから余計にそう感じるのかもしれないが、周囲に養子がいる家庭は普通にあった。当時、私たちはまったくそんなことを知らずにいったのだけれど、招待されて遊びに行った家庭のふたりの小学生の子どものうち、上の子がぽつんと私たちに「私は養子なのよ!」と普通にいうのだった。えっ!と聞き返したそのこが、大きな声で「お母さん!私は養子よねぇ〜?」という。そして母親も大きな声で、「そうよ!」と応える。私たちが思ったのは、日本だったらもしそうだとしても本人が大きくなるまで本人にはいわないし、住民票がいるようになって初めて説明する、という感覚だった。
 特にアメリカは朝鮮戦争ベトナム戦争のあと、それぞれ朝鮮半島から、あるいは共産化されてしまったベトナムからの難民の子どもたちを数多く養子にした。だから、東洋系の子どもを持った家庭は並大抵の数ではない。その後上手くいった家庭も、挫折してしまった家庭もあるけれど、それは養子をした家庭に留まらないのだから、要因にはならないのではないかと推察する。

他人のふたご

他人のふたご

 この本を読んでみたい。