ほぼ足りてまだ欲 その先

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しょうがない

 プーチンが日本にやってくるのには歯舞色丹の二島返還が実現するのかも知れないという希望的観測が行われているようだけれど、これまでの自民党政府は二島じゃない、四島だといってきた。しかし、この四島には根拠がない。多分、どうせ二島すら返ってこないなぁ、だったら威勢よく「四島!」っていったって同じ事だ・・という論拠で「四島だ!二島じゃダメだ!」と国内向けにいってきたような気がする。というのはソ連がなんで8月になって対日宣戦布告して進軍してきたのか、ということに絡んでくる。
 ソ連ヤルタ会談で、アメリカに対して、ドイツが負けたら三ヶ月後に日本に侵攻する、そうすればアメリカが南方で対日戦線での苦労はもうしなくて済むだろうというもくろみで米ソが合意した。それについては千島、樺太ソ連の好きにしていい、その代わりアメリカは沖縄を好きにする・・じゃなかったかなぁ。
 元々、歯舞色丹は日本国魯西亜国通好条約(通称日露和親条約)で「千島列島における、日本とロシアとの国境を択捉島と得撫島の間」ってぇことになっているわけね。そうすると四島がこの時点では日本領土だったてぇ訳か。この時は樺太については合意に至っていないな。
 日露戦争で勝ったけれど、ろくな事にならなかったけれど、樺太を手にしたんだっけ?でもまぁ、第二次世界大戦で負けちゃったから、1951年のサンフランシスコ講和条約吉田茂が調印して、千島列島を放棄したが、歯舞・色丹は元々北海道の一部という認識だったのだから、日本だと思っていた。この講和条約ソ連は加わってはいない。吉田は欧米派だったからソ連と相対する気は無かったね。鳩山はソ連と講和しなくちゃいかんと主張していたなぁ。しかし、時、日本に味方せず、それまで連合国という認識だったソ連アメリカは覇権争いに突入し、絶望ってことになってそれっきりだ。
 だから、四島を飽くまでも主張することに、そんなに大した根拠があるわけでもないような気がするね。
 TBSラジオのSS954に出てきた元毎日新聞のこの方の本を読んでみよう。

北方領土の基礎知識

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