六本木の国立新美術館で草間彌生展とムハ展をやっています。
私は草間彌生についてはあちらこちらでちらちらっと遭遇したことはありますが、実のところ、どうしても私の感性を葉相容れないので、入る気はございませんでしたので、興味はアルフォンス・マリア・ミュシャ(Alfons Maria Mucha)でございます。
彼の絵はパリでサラ・ベルナール(Sarah Bernhardt)の芝居のポスターを描いたところで開花し、以来、アール・ヌーボーの代表選手のように取り上げられてきました。ですから、故郷のプラーハのお城にある教会のステンドグラスに見るムハの作品にはちょっと違和感があったのです。なんだ、パリのそんな世界でチャラチャラやってきた人が教会のステンドグラスの原画を描いちゃうのかい!ってなものでございました。
しかし、「スラブ叙事詩」の一連の作品を知って、いやはや申し訳ない、そんな骨のある人だったのですか、と無知を恥じたという次第でございます。しかし、この展覧会ではまさにこの「スラブ叙事詩」しか頭に残らないという展示です。チェコ本国ではばかでかすぎて常設展示するところがないというんですが、専門の美術館を建てることができないのでしょうかねぇ。
他の作品は結構あっちこっちで見てきていますし、テレビや雑誌でも何度でも取り上げられていますが、「スラブ叙事詩」の何枚ものばかでかい作品はこれまでこの目で見たことがありませんでしたよ。しかし、つい先日テレビで山田五郎がおぎやはぎたちを相手に見せてくれてしまったので、それほどは感動はしなかったというつまらない感想ですみません。