ほぼ足りてまだ欲 その先

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鎌倉

 テレビで鎌倉の長谷寺をやっていた。紫陽花で有名なんだそうで、そういう場所はいろいろあるらしい。
 鎌倉と云えば、小学校に入るかは入らないかの頃、夏休みといったら鎌倉へ行った。高橋さんというお宅に泊まって毎日海へ行った。私はまだ泳げなかったのだと思う。というのは、私が曲がりなりに10m、足をつけずに到達できたのは小学校4年生の夏のことだとはっきりと覚えているからだ。
 そのお宅は多分、うちの親父の職場の同僚の方のお宅で、今では考えられないのだけれど、当時のオヤジの職場は現場仕事だったからみんなして家族みたいなつきあいだったらしい。それが良いことだったか、どうかは時代時代によって変わってくる。今私がそうした状況の職場にいたら、願い下げだったろうが、あの頃はそうではなかったらしい。
 全員が一辺に休めるような職場ではなかったはずなのに、全員が家族連れで、バスを借り切って油壺に遠足に行ったことがある。それは写真も残っていたからだろうけれど、良く覚えている。岩場からウニを捕ってきてバスの中で歩かせたことを覚えている。
 正月になると、うちの座敷におっさん達が20人くらいも集まって大宴会をやっていたのが恒例だった。週末になるとかならず誰かがやってきて、麻雀をやっていた。社宅で子ども達の運動会をやったこともある。
 鎌倉の海は夜になると灯りが煌々とついた夜店が建ち並んでいた。アセチレン・ランプの匂いが臭かった。海から上がってくると、そのお宅の井戸には西瓜が冷えていた。