ほぼ足りてまだ欲 その先

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サーミ

 ノルウェーの北部からフィンランド、ロシアにかけての地域を「ラップランド」と呼んでいたのは良く知っています。しかし、この呼称には辺境の民というニュアンスがあって、ある意味蔑称なんだということを聴きました。しかし「辺境の民」という言葉には侮蔑のニュアンスってないよなぁ。ひらたくいうと、イナカッペというようなニュアンスなんだろうか。だから「ラップランド人」といういい方はするな「サーミ人」と読んで欲しい、ということになっています。彼らは独立国家を持っているわけではありませんけれど、統一旗を持っています。現地に行くと目にすることがあります。
 これ、オーストラリアのアボリジニーの人たちも独立していないけれど、彼らのシンボルとなる旗を持っているというのに似ています。
 ところでAborigineという言葉自体も「先住民」という解釈を与えているけれど、実際のところは「未開の」というニュアンスが含まれていて、今では顰蹙を買っています。だから、公式の文書や新聞記事ではIndigenous Australiansといういい方をするのが普通になっています。日本語だって「土人」という言葉には一種侮蔑的なニュアンスが入っていました。
 しかし、そういうニュアンスを持った言葉を意識的に使わないという意識を持つ人はそれほど多くなくて、多くの人たちは「それは伝統的な日本語として使われてきたんだから、言葉狩りをするのは変だ!」と居直る人たちが日常的におられます。それは自分がそういう立場に立ったことがないからです。彼らは自分が米国で「じゃっぷ!」といわれても「伝統的な言葉だ」といって甘受するんですかね?