ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

音楽の泉

 NHK第一ラジオの日曜日の大長寿番組ですが、解説は皆川達夫という人がずっとやってます、私の知る限り。それでも三代目の解説者にあたるのだそうで、1988年からだそうです。その前に「バロック音楽の楽しみ」という番組をNHK-FMでやっていました。
 私、実はこの先生の授業を受けたことがあります。(多分この話もここでの百回噺でしょう)。1969年に大学の教授になったとありますから、その時はまだ助教授だったのではないかと思います。大学だというのに担任制があって、固定教室があった一般教養時代に、私たち新入生の担任がこの人だったのです。確か、入学してすぐの固定教室での授業があったときに「私が担任です」といわれたことは覚えていますが、その後は「音楽」の授業(多分必修だった)で、ロンド形式とは何か、みたいなことを聞かされ、4号館4階のグランド・ピアノと大きなスピーカーのステレオがある大教室でレコードを聴かせて戴いただけです。で、音楽を聴きながら本なんぞを読んでいると、この先生、後ろからそーっと近づいてきて、その本を取り上げてしまいます。で、授業の最後に「今日はこんな本を戴きました。ちょうど読みたいと思っていた本です、ありがとう」と見せしめにします。挙げ句にこの授業は個人カードを提出していくのですが、友達のカードを一緒にバサッと出すと「ちょっと待ちなさい!」と呼び止めて、枚数と人数を厳しくチェックします。いつもダブルのスーツを着て、オールバックの髪の毛で、あたかも西洋人ではないかと思うような高い鼻をひくつかせているオシャレ先生の割には随分細かいね、といっておりました。
 実は、私が所属していた音楽系のサークルはこの先生が顧問となって登録されておりました。設立時にオリジナル・メンバーの皆さんがお願いに行かれたそうです。だから、当時の定期演奏会のプログラムを見ると、この先生のお言葉が掲載されています。しかし、直接お話をさせて戴いた記憶は全くありません。「私はコンパは嫌いじゃありません」と仰っていましたが、一度もおいでになったことはございません。ま、私たちがやるようなこ汚い鮨屋の二回のコンパでは来られても困ります。
 定年になってから、学校の図書館の一角に先生が寄贈されたクラッシックのCDがぎっしりつまった棚ができたのを覚えていますが、今はどうなっているでしょう。