ほぼ足りてまだ欲 その先

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必ず来る

 夫婦ってのはどこかで必ず分かれる時が来る。離婚もあるだろうけれど、どちらかに死別という時が来る。しかし死別というと、残された方を現しているかのように聞こえるんだけれど、逝った方だって、これを死別と云って良いだろうが、そっちは誰からも尋ねられることはないものな。「あなたは独身のままこっちへ来たの?それとも誰かと死別?」って聞かれるかどうか知らないけれど。
 若いうちに伴侶と死別するのと、歳がいってから死別するのとではどっちがつらいんだろう。でも、どっちも分かれるという点では同じだ。ところが介護にずいぶんのエネルギーを費やした場合とそうでない場合と、なにかそこに違いがあるだろうか。
 先日義理の両親と旦那の三人を介護していた奥さんがその三人を手にかけたという事件があった。老母(95)は要介護1だけれど、あとの二人は要介護認定をしていなかった。妻〔71〕は夫が経営していた建設会社を引き継いでもいる。社会的介助手段を使わなかったらそりゃどうにもならなくなる。社会保障制度をどんどんすすめなくてはならないのに、できるだけ予算をそっちから削減するという政策は確実に間違っている。
 そういうことになると、この奥さんは今後どう思うんだろう。多分刑に服することになるのかも知れないけれど、最後に自ら手にかけてしまった死別に、なにを思いながら残りの人生を送るんだろうか。
 そんな場合でなくても、最後は必ず分かれる時が来ちゃうんだと思うと、今のうちだよなぁと思うんだなぁ。それでも敵は多分そんなことをこれっぱかりも思っちゃいないような気がしないかい?