ほぼ足りてまだ欲 その先

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どうして

f:id:nsw2072:20200228154126j:plain:w360:left アメリカという国はとても不思議な国で、素材メーカーの生産拠点なんて見ると、旧態依然としていたりして、これでどうして良いんだろうかと不思議でしょうがない。しかし彼らはこの分野のシェアはもう諦めている。こんな利益率の悪い業界にしがみつく気はないみたいなんだけれど、US Steelはしっかりと操業している。政府に守られて。
 逆に新しい技術に対しては驚くほどの範囲で驚くほどの起業がなされている。もちろん驚くほどの数が失敗するんだけれど、絶対数が多いから、残る数も多い。そこが懐の深さなのかも知れないけれど、その懐が日本では浅いのかも知れない。絶対数も少ない。多くの優秀な頭脳が流れ込んでくるか、出ていってしまうかではその差は大きい。
 生活環境からいったら米国よりも日本の方が数段経済的に暮らしやすい。何しろ安い。しかし、残念ながら、流入してきた頭脳を活用することができる環境という点では絶対的に米国に軍配は上がる。しかし、あんなに暮らし憎い国はないのではないか。医療は日本では国民皆保険がまだ機能している。民間の健康保険に入っても、治療方法を保険会社の了解を取らなくてはならないなんて、バカみたいな社会じゃないか。これだけ見ても暮らしやすいとはいえないぞ。それなのに、日本からは頭脳は流出し、米国には頭脳は流れ込んでくる。
 真剣に国を考えようとしたら、この原因はなにかを本当に考える必要がある。テレビでは「日本の文化、日本の技術に憧れる外国人」が流されるけれど、本当に必要な頭脳は流れ込んできても、生かすことができていない。来日してから一年経ったら、全く同等に義務と権利が与えられる、とでもいうような制度を作らないと、こんなところにわざわざ頭脳を提供しにやってきてくれはしない。人伝に聞いたら、すぐにばれる。騙してロボットと間違えた労働環境でこき使うというポリシーはばれる。優秀な頭脳に対してはそうではない、というかも知れないけれど、一事が万事だ。
 夢がある社会には人はやってくる。夢も希望もない社会からは人は逃げていく。