ほぼ足りてまだ欲 その先

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早い者勝ち

f:id:nsw2072:20201125221832j:plain:w360:left こうなってくると、認知症になるのも、死んじゃうのも、早い者勝ちということになりはしないか、という気がする。20年前に高齢化社会がやってくるので、「介護保険」というものを造り、できるだけ家族に頼る介護ではなく、社会資本による介護ができるようにすることにした。それまで特別養護老人ホームに入るには自治体による措置によっていたけれど、そうした施設を広く社会資本に委ね、受け手を大幅に増やす、ということにした。そこから5年ごとに見直して、第三者による介護を充実させていく「はず」だった。ところが5年ごとの見直しの度に、どんどん社会資本による介護から、「日本の良き家族制度による」介護へとあれよあれよと後退してきている。
 こうなると、先にわかわからなくなっちまった方が楽かも知れないという思いがでてきても無理はない。この国の政府は本当に酷い。酷いというのは、国民の視点に立っていない、というひどさだ。例えば、麻生太郎はもう相当いい歳だけれど、彼は充分に資産を持っているから、どんな事態に陥ったとしても、金の力でどうにでも解決することは可能だ。だから貧乏人がどんなことに困っているのかはわからない。そんなことまで気にしていたら、国の財政を慮ることはできないのだ、と彼は思っているし、そう平然とぶちかますが、それは国の政策執行者としてはまるっきり外れている。
 10日も経たないうちに、世の中は幡ヶ谷のバス停で殺されてしまった64歳の女性のことを忘れるだろう。彼女は、麻生太郎のひと晩の飲み代で一ヶ月は命を繋ぐことができただろうと思う。イヤもっとか。それはそれぞれの置かれた立場で違うという言い方があるだろうけれど、そんな立場に彼女を置いたのは、誰あろう、麻生太郎が副総理を務める自公維政権だ。菅義偉は貧乏農家出身の苦労人という触れ込みだったけれど、それは全部嘘だった。そういう連中だ。
 自民党に投票した人たちもさることながら、投票さえしなかった国民が彼女を殺したといっても良い。