ほぼ足りてまだ欲 その先

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また昔話

f:id:nsw2072:20210927225307j:plain:w360:left 先日、NHKのどこかのチャンネルで、加藤嘉73歳、花沢徳衛75歳、浜村純80歳を扱った「老優たちの日々」という番組をやっていた。ということは取材したのは1986年ということか。この時既に、藤原釜足は前年に他界しており、晩年はもう台詞が全然頭に入らなかったといっている。彼の未亡人がどうしても台詞が入らなくて、といっていた。彼の最後の映画が伊丹十三の「お葬式」だったというのは意外だった。その中の台詞は、どれも、誰かの台詞の繰り返しになっていた。

 で、加藤嘉である。私はこの爺さん俳優が嫌いだった。どう嫌いだったかというと、もう頑迷というような役柄ばかりだったからだけれど、このドキュメントの中でも、それが彼の演技だったのかどうか知らないけれど、随分年の離れたかみさんに「素人が口出しするんじゃない!」と切れているのである。ところがこのかみさんというのはどうも実に4人目のかみさんであり、22歳下だが、元はといえば女優だったというんだね。女優だったかみさんに、芝居の話で「素人呼ばわり」をしているわけだが、ここから2年後の1988年に加藤は他界した。実は彼の3人目のかみさんが山田五十鈴だというのには驚いたね。
 浜村純といっても、関西の浜村淳とは字が違う。この人も芸名と顔が一致しない。画面で見たら「あぁ、この人ね」とすぐにわかるけれど、名前では思い出せない老けバイプレイヤーである。市川崑の映画には22本も出ているんだとウィキペディアがいっている。この人は比較的長生きをして、1995年に89歳で他界している。
 花澤徳衛も長生きで、2001年に89歳で他界。この人は大袈裟な名前だったからよく覚えている。
 そういえば藤原釜足は最初の妻は沢村貞子であり、十年ほど続いたようだ。

 こういうバイプレイヤーの人たちはいつの間にか銀幕からいなくなっていることに気がつく。そして、こんな昔のテレビ番組でも放送されないと思い出せない。