ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

見たことがない

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2020.03.03 12:00現在

 50歳目前の頃に、会社の人に「君のような軽佻浮薄な人間は見たことがない」と云われたことがある。なにを持ってそう断じたのか、定かではないが、彼にはそう見えたんだろうが、小賢しい、小狡い男にそう云われたんだから、別に気にはならなかった。
 そういえば、60歳を過ぎたころに、大学時代の2年先輩の人に電話口で「おまえはうるさいんだよ!」と怒鳴られたことがある。思わず、なにをどう受け取って良いのかわからなくて、口からなにも出てこなかった。あれからほぼ音信は不通。

 40歳ぐらいの時に、会社の泊まり込み研修というのがあって、4-5人のグループに分かれて、合同作業をやり、それが終わってから、本人を外に出して、それ以外のメンバーが忌憚のない本人評をメモ用紙に書くということをやった。私の評価は「とことん自分を犠牲にして周囲に尽くす、かと思うとすっかりやる気をなくして、投げやりになってしまうと云う安定しない性格」と書かれていた。だから、そこから先はほとんど大してプロモートされることはなかった。
 丁度その頃、人事の人に「君はここから先どんな仕事をやりたいか」と聞かれた。大体、それまで爪弾きっぽかったから、「会社が使ってくれる仕事があればどこへでも」と答えたら、「それじゃダメだよ、自分で決めていかないと」と云われた。しかし、自分で決めて動いてみると「自己中心的」といわれるというのは訳がわからなかった。
 われわれの時代は本当に、会社の中でどうするかばかり考えていた。そんな枠に縛られる必要はなかったんだ。それでも当時は「転職」という行為はあんまり高く捉えられることが少なかった。