ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

毎日散歩に出るんだけれど

 ほぼ毎日散歩に出るんだけれど、冬の間はほとんど正午過ぎに家を出ていた。そうすると一番暖かい時に外にいることができるからだ。しかし、季節もここまで進んでくると、もはや薫風どころではなくて、日向は暑い。ところがまだ本物ではない証拠に、日陰にいて、風でも吹いてくれば、清々しい。真夏になったら、できるだけ早朝に散歩をする。そうすると、アーケード街なんかだと、まだ家のない人たちに遭遇する率が高かくなる。そんな人から時間を聞かれたりする。
 
 今日は息子の職場が仕事の一環で、パンを売っているといっていたので、そこまで足を伸ばした。とはいっても、いつものコースをほんの少し伸ばしただけ。それでも、すぐ近くが観光客が寄っていくところなので、そのポイントのそばを通ったら、結構な人が出ていて、あぁ、もう本当に多くの人が遊びに出ているんだなと感じる。

 葡萄パン、カレーパン、あんぱんの三つを買って、観光ビルでトイレを借りて、バス停に来ると、バスが行ったばかりで一人お爺さんが立っているだけだった。疲れたから椅子に座って、カレーパンを取り出して一口二口食べるところへお婆さんがやってきた。ところがこのお婆さん、立っていたおじいさんの横にそのまま立った。バスの時刻表を見ているんだと思ったのに、そのままそこにいる。普通だったら、椅子の後ろに立つだろうと思うが。後から来た若者が私の横に座ってゲームを始めた。そこへバスが来た。最初におじいさんが乗ると、そのお婆さん、乗るのかと思ったら、避けている。「のるんですか?」と聞くと、「どうぞ」という。訳がわからない。すると私の後から乗ってきた。つまり、彼女は並ぶ気はないけれど、順番は守っているというつもりのようだ。実はこういう人たちが最近増えている。並ばないのである。それでいて、誰が自分より先に来ているのかは把握する。
 かつてアメリカの肉屋とか、デリカテッセンなどでは、こういうやり方だった。必ず自分よりも先に来ている人を覚えておいて、店の人が「ねーくすっ!」といっても、自分の番かなと思いながらも逡巡していると「お前が先に来ていたんだろ」といってくれる。はっきりといってくれるのがフェアだなぁと思っていた。日本でいつの間にか、そんな習慣が取り入れられているとは気が付かなかった。