ほぼ足りてまだ欲 その先

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「絶望の戦場」

 録画してあったNHK BS1スペシャル「完全版 ビルマ 絶望の戦場」を全部見た。
インパール作戦のその後の話である。
インパール作戦だって、相当に無茶苦茶で、人間として兵士を捉えていない戦闘だったけれど、その後はもはやまさに「絶望」であって、日本軍がそれまでビルマビルマ人にしてきたことがそのまま我が身に帰ってきたといっても過言ではない。「アウンサン」が32歳で死んでいたことも知らなかった。
 それにしても日本軍の将兵たちが現地でも、そして戦後帰国してきてからも随分沢山の人達が記録に残してきていたことはとても不思議な気がする。連合軍、というよりも米軍兵士がどれほど記録を残しているのか知らないが、日本軍の将兵は非常に多く従軍日記のようなものをつけていたという。この番組ではないが、日本テレビ系が放送した南京事件の番組にしても、日本軍の将兵が残した記録が多くを物語ってきた。歴史修正主義の人たちのただならぬのは、そうした記録ですら信用ならないという形で否定しようとすることだ。彼らにはもう信頼に足る記録はないのだ。何しろとにかく否定するわけだから。
 将兵と民間人、3万数千名は、密林に隠れ、最後に大河を渡って逃げようとするが、その多くが捉えられ、河にのまれ、上にやられ、赤痢にやられて命を失った。当時の日綿実業(今の双日)のラングーン支店にいた180数名(随分大きな支店だったわけだろう)のうち50数名も命を落としたそうだ。

 死んだ日本の将兵ももちろんだが、日本軍と英国軍の戦場として蹂躙されたビルマ国民もまた苦しい思いをさせられた。わが国民はいつまでもいつまでもわが国がやってきたことを忘れてはならないのはそういう犠牲を出してきたことにも思いを馳せなくてはならないということなのだ。

 だからこそ、ビルマの軍政政権を支持し、容認することはビルマの国民を見捨てることにもなることを忘れてはならない。金のためにビルマ国民を見捨てるな。