ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

 今日入手した書籍は奇しくもオーラス・ヒストリーといって良い、というか、そのものに分類されるものと、あんまり良く知らないアメリカの女性に関するものだった。

 スタッズ・ターケルの「死につて!」が文庫になっているのは知らなかった(2022年11月河出書房新社)。
先月亡くなったニューヨーク・タイムスのJane Grossの序文がついている。
どうやら全面的に改訳したらしい。
とかくスタッズ・ターケルの著作は大書であり、だいたい高価なので買えなかった。
もっともこれも文庫でも二冊で2,794円もして、目の玉が飛び出る。
何冊かうちにある彼の著作はほとんど古本屋さんで偶然のようにして遭遇したものばかりである。
この文庫は日本橋のタロー書房で偶然見た。
相変わらずタロー書房のキャッシャーはその辺の八百屋で買い物しているみたいだ。
ひょっとするとあそこは今でもファミリー・ビジネスなんだろうか。

 ドウス昌代の訃報に接して、そういえば全著作を読んだだろうかと調べてみて、この1987年の著書を知った。
なんでこれを今まで入手しなかったんだろうか。「女たち、18人の熱い夢」1987年新潮社

 TBSテレビのドキュメント番組「解放区」でのオハイオ州ライマに暮らす91歳の戦争花嫁だった「ハーン(山田)桂子」さんのつながりで、もう一度「戦争花嫁」のキーワードで検索したら、キャンベラのAustralia National Univ.の田村恵子さんの博論の一部だった「Michi's Memory」がご自身の手で日本語訳されて2022年4月に出版されたのを知った。
出版社の梨の木舎が出している出版物は非常に興味深い。
この本も「教科書に書かれなかった戦争 Part73」とされている。
確かに戦争花嫁の存在も、かつて「戦争花嫁世界大会」が開かれていたこともあんまり知られていない。

 私が1970年に初めてSan Franciscoへ行ったときに、なんどもお世話になった、中華街の門の手前にあった「Midori」のカウンターで働いておられた何人かの女性の殆どもあとから聞くと、戦争花嫁だった方たちだったという。

 梨の木舎の「教科書に書かれなかった戦争」シリーズが気になったので、地元の図書館でこれを探してみた。
Part 1からズラズラっと並んでいるわけでもなさそうだが、Part 22の本を借りだした。
予約の棚を見に行ったら、「カウンターに来てください」と表示されていた。
大型本でもないだろうに、なんでだろうと思ったら、題名が長すぎて予約棚のデジタル表示に収まらなかったそうだ。
そのタイトルというのは「文玉珠 ビルマ戦線楯師団の慰安婦だった私」というものだった。
その中身は驚愕すること間違いない。もうむちゃくちゃだ。
日本人はこうした歴史を知らなくてはならない。