ほぼ足りてまだ欲 その先

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訃報

 本日の訃報といえば、芸能人の笑福亭笑瓶が大動脈破裂で急死したというのがある。
彼は前にもゴルフ場でそれで倒れたことがあるといっていた。
芸能人の訃報には真実味を感じないけれど、知人の訃報に接すると俄然身につまされる。

大学の同じサークルだった後輩が一週間ほど前に亡くなっていたという知らせがあった。
二歳年下で、彼も一浪して入ってきたから二学年下で、当時私が三年の時の新入生だった。
私達のサークルは昼休みに音楽室に集まって、それから学食で飯を食い、午後イチの授業は適当だったというのが習慣だったが、彼は「うん、お昼を食べてからね」といっていたのが最初の記憶だった。
マイペースなのか、世の中舐めてんのかよくわからなかった。
私が四年になってからは私が加わっていたバンドから離れた私の同級生が作る曲のサポートをやっていて、随分いい雰囲気にアレンジをしたり腕をふるっていた。その私の同級生が作った曲のオーケストレーションをやったのが忘れられない。
私の最後の冬休みにサークルの多くのメンバーと志賀の一ノ瀬にスキーに行ったことがある。
私はスキー靴のかかとで滑って、食堂の入り口のセメントのたたきでしたたかにケツを打って、痛いといって寝ていた時に、彼が通りかかったから、お尻を出して、そこに膏薬を貼ってもらったことを思い出した。
 私が卒業してから二年後のサークルの定期公演が彼らの最後の定演で、麻布公会堂に見に行ったことを思い出す。
しかし、それっきり彼とは逢っていない。
最後に彼を見たのは、彼が活躍していたバンドのメンバーが浅草公会堂で40周年公演をやったときだろう。
一度は逢って話がしたかったが、結局叶わなかった。そういう運命だったのかもしれない。
謹んで哀悼の意を表したい。

そうそう、彼の父親は当時一線級のNHKのスポーツアナだった。
今でも彼の父親の声は識別できる。
1989年に直腸がんを患って70歳で死去。
息子は73歳だった。