ほぼ足りてまだ欲 その先

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歩き甲斐

 勢い込んで散歩に出掛けて、気がついたらスマートフォンを忘れてきたことに気がついた。これでは何歩歩いたかが記録に残らない。とわかった途端に歩く気が失せてしまった。非常にやる気がなくなった。すっかり嫌になった。そこへバス停にするするとバスが入ってきたから、ええい、と飛び乗った。それが一時間に一本しか来ないバスだった。黙って乗っていたら亀戸駅に着いた。途中の亀戸天神は藤の花が終わったらしくて、誰も人が入って行かない。


 駅ビルに上がって無印良品でねばなばスープの大袋を探したけれど、置いてなかった。多分季節が動いたので、寒い時期が来るまでまたお預けなのだろうか。このビルには無印も、成城石井ユニクロも入っているんだけれど、どれも店がとても小規模だ。これじゃやっぱり隣の錦糸町まで行ってしまうんじゃないだろうか。そうだとすると、ここの店が入っている意味はなんだろう。

 しょうがないから中央通り商店街を見に行こうかと思って歩き出す。初めてきた時は気が付かなかった亀戸餃子は誰も並んじゃいないけれど、中に入って食べる気にはならない。後で気がついたんだけれど、生をテイク・アウトすれば良かった。中央通り商店街は初めて見た時は年末だったかで、人がわんわんしていたけれど、今日はなんだか閑散としていて面白みがほとんどない。それにしても八百屋ばかりで店頭の値段を見たところでそんなに安いわけでもないし、それでいてどうしてこんなにあちこちで野菜を売っているんだろう。この辺の人は野菜ばかり食べるんだろうか。亀戸水神の駅まで歩いて、小村井から踏切写真歩きをしようかとも思ったけれど、記録が残らないなんてつまらないなと、途中でめげて、ガードを潜って線路の南側へ出て、また駅に戻ってきた。

 帰りは豊海水産埠頭行きに乗ってスカイツリー駅入り口でバスを一旦降り、日暮里行きに乗り換える。すると中年の夫婦がバス停の表示を見ているから、「どこへおいでになるんですか?」とお尋ねすると、「浅草です」とおっしゃる。「浅草のどこへおいでですか?」とお尋ねすると、え、浅草のどこってどういうこと?という表情をしながら「雷・・門・・」と。それじゃここから都8番にお乗りなさいとお伝えした。
 ベンチに座っていた驚くほどの寝癖のついた髪の毛をしたおじいさんもうなづいていた。しかし、あの歳で寝癖がつくほど硬い髪の毛をしている爺さんが羨ましい。あ、あるだけでも羨ましいのに、それが笑えるほどの寝癖なんである。昔タモリがよく髪の毛をぐちゃぐちゃにして、片方だけサングラスの眼鏡をかけて登場したのを彷彿とさせるほどの寝癖なのである。あれは写真に撮らせてもらうべきだったと、つくづく勿体無い。

 結局今日はただバスにばかり無闇に乗っていただけである。390円の弁当を買った。