ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

余計な心配

 いつものように高座がはねてからとろとろと三宅坂から桜田門に向かって下る。もう終わってしまった彼岸花の残骸をお堀の土手に発見する。なんだ、もっと早く来れば巾着田まで行かなくても見られたかも知れないじゃないか。たまには桜田門の中に入っていこうかという話も出たけれど、もう一度あのペニンシュラの地下を観にいこうというので、そのまま直進。ペニンシュラの地下はパティシェリの作業を大きなガラス越しに見られるからである。この前は見て見ぬふり状態で通り過ぎたのだけれど、今回はもう度胸が据わっているからじっくりとガラスにとりついて見てしまう。一階にあるトイレをお借りすると中の箱から大きな声で電話をしている奴がいる。個人の家にあったらとてつもなく違和感があるだろうと思われる黒御影の中に真っ白い便器が浮き上がる。格好がよい。しかし、壁にとりついている操作盤は銀のマット調で、どれがどのボタンかさっぱり見えない。多分、このトイレではいろいろと悲喜劇が起きているような気がする。格好良いのは勿論重要だろうね、こういう施設では。しかし、私は願い下げ。
 丸の内中通は工事も終わって、実に洒落た通りになり、ハンギング・バスケットが並んでいて、とてもかつての東京からは想像がつかない。なんか、とんでもないことが起きているような気がする。こんな通りを歩いていたらこんな虚像の世界が本当の世界で、それに馴染めない自分は落ちこぼれなんだと思ってしまう青少年が造られてしまうのかもしれないと心配だ。