ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

無法地帯促進策

 根岸線の中で扉の前に3人で座り込んでいた若い娘たちに、35歳の男がどけと注意したのにいうことを聞かなかったから、遂に背中を蹴ったら、その一人が扉に顔をぶつけて前歯を折った。で、この男が傷害罪で逮捕されちゃった、と新聞に出ていた。その座り込んでいていうことを聞かなかった17歳の娘たちはどうなったんだろう。一方的な被害者なのだろうか。確かに前歯を折るって痛そうだけれどねぇ。で、この35歳はこの三人の娘たちに取り押さえられて突き出されたのだろうか。
 これで、電車の中でどんなことをやっても怖いものはなくなっちまったんじゃないのかなぁ。
「おい、そんなことするな、みんなが迷惑だろう!」「えぇ〜!やりたきゃやりゃぁいいじゃん、捉まるのはそっちだよぉ〜!」か?
 そういえばゴールデン・リトリバーをリースをつけずに散歩させていた女性が酔っぱらったおやじに注意されたけれど、自分じゃないと思って(問題はここだな)無視したらそのおやじに殴られたという事件があった。そいつは酔っぱらっていて、どうもテレビのワイドショーで見ていると日頃から周りの人間は「変わり者だ」と思っていたという。多分(随分容易に断定するけれど)社会的にスポイルされ続けてきた男で、だから余計そうなっちゃうんだろうけれど、この「無視」は大層腹が立ったんだろう。だからって傘で殴って良いわけはなくて、その時点でもうこの酔っぱらいの大負けだ。からんできている奴を無視しただけだとこの被害者の女性は思っているだろうけれど、大きな犬をリースをつけずに散歩する行為そのものはこの女性が間違っていることは事実だ。加害者を擁護するわけではないけれど「条例違反を犯していた女性に注意をしたが」という一文をやはりちゃんと記載して欲しい。やっぱ擁護してる? 
 電車の扉の前に座り込む高校生たちに手を焼いている、不愉快な想いをしている人たちはたくさんいる。35歳は思いきって注意したんだ。これじゃ、見て見ぬふりをしましょぉ〜!とマスコミがキャンペーンを張っていることにならないか?「周囲の乗客に大変に不愉快な思いをさせていた3人のうちの一人を」という一文が必要なんじゃないかなぁ。
 この論理だと嫌みを連発していじめていた奴をその被害者が今度は加害者となって暴力をふるう、あるいは殺してしまったなんて事件も被害者が悪い、ということになるのか、ということになるけれど、その場合では、報じられ方として「犯罪は犯罪として」、そこにいたる経過として概ね報じられているのではないかと思うのだけれど、どうだろう。