通常子ども（と言っても男の子が多いのだろうけれど）は乗り物が好きだ。なんでだろう。運転手になりたいと思ったのは一度や二度ではない。で、最近はバスばかりだ。あるいは地下鉄、そしてかつてE電だなんて呼ばせようとしたけれど、全く普及しなかった国電。いや、そういえば最近は長距離の電車には乗っていない。昔は長距離の電車には良く乗った。親の郷里が中国地方だったから年に一度（そりゃ大げさかなぁ）は当時の急行夜行列車にトコトコと乗った。長ずるに及んでからは出張で東海地方と首都圏を年に何回も新幹線で行き来した。そのうちに出張はどんどん伸び、九州・長崎県まで急行寝台列車に乗ったり首都圏と名古屋、首都圏と大阪、はたまた首都圏と中国地方を行ったり来たり新幹線に乗った。
いつも一緒に働いているメンバーとの出張であれば、鞄から仕事を取り出したり、あるいは自分が読みたい本を取り出してそっちに没頭することもあったが、滅多に一緒にならない人との出張だったりすると、走り出してから話をはじめ、気を遣って様々な話を引き出したり、開陳したりしたものだった。むこうはいやだったかもしれないが、そんなことをちょっと見せるような人だったら自分に没頭する。それでもそうではなかったら、ず〜っと話し込んで出張を終えるということがほとんどだった。良くもまぁ、あんなに喋ることがあったもんだ。福山から東京までの5時間を喋りっぱなしだったこともある。
