ほぼ足りてまだ欲 その先

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BS世界のドキュメンタリー オンデマンド・サービス

 静養中の身なればテレビ三昧にござ候。
 NHK BS-1では「BS世界のドキュメンタリー」で今日は2008年、英国BBCとOxford Film and Televisionが制作した「アメリカン・フューチャー〜過去から未来へ〜」の第4回にして最終回「多様な人種社会の行方(What is an American?)」である。リポーターは、イギリスの著名な歴史学者、サイモン・シャーマ(Simon Schama)。といったって、このシリーズが水曜日から始まっていたことを知らなかった。水曜日の第1回目はアメリカが戦争する理由を建国の歴史の中に探る(American Plenty)。第2回はアメリカの信仰の歴史から政治や社会の行方(American War)、そして第3回目の昨日は豊かな資源をもとに繁栄を築いてきたアメリカとその成長の限界をさぐり(American Fervour)、今日は人種だったわけだ。英国ではBBC Twoが昨年、2008年10月10日から毎週金曜日の夜9時から4回連続で放映。
 BBC Americaでも今月19-20日に2回に分けて放映されたのだそうだ。BBC Americaではすでにこの番組のDVDを2枚組、US$29.98で販売している。英文スーパー入り。
 BBCという放送局は実に素晴らしい番組を実にマメに制作している。そういう点ではNHKは徐々にBBCに迫りつつあると思うが、こうした番組が再放送なしで終わってしまうのはどうかと思う。
 ひょっとするとNHKがしきりに自慢げに語っている「NHKオンデマンド」でまた新たに金を払えば見せるというのかも知れないが、あれはなにしろOSでMacをサポートしていないというのが私には許せない。Windowsは悪名高きVistaまでサポートしているというのに、である。これが民間放送局であるならまだしも、視聴者の支払う視聴料によって成り立っている機関がこれでは「皆様のNHK」とはとてもいえない。ただで見られるネットテレビではないのだ。国会の審議すら今やネットテレビで、どんなOSででも見ることができるというのに、別名国営(国が営業しているわけではないが)とも云われる放送局のこの方針は納得がいかない。それにしてもこのオンデマンド・サービスの月額見放題1,470円は如何だろうか。再放送であれば、無料なはずだが。これならNHKはこれからどんどん再放送を止めてオンデマンドに移行するつもりか。

 さて、本題に帰って、本日の最終回でシカゴでの移民に対するsocial workerの話が出てきた。20世紀初頭の話で、Grace Abbottの名前が出てきて彼女は後に「移民とコミュニティ(The Immigrants and the Community) 1917」という本を著したと解説がある。この時期であれば、当然話はシカゴ都市派の話であり、Jane AddamsのHull Houseに繋がってくるはずだ。
 私は残念ながらGrace Abbottの話をこれまで耳にすることなく、ここまで来てしまったので、GraceとEdithのAbbott姉妹のことについて少し読んでみようと思う。残念ながら手近の図書館に彼女たちの著作を見いだすことができない。
 Edithは1876年、Graceは1878年ネブラスカの生まれの姉妹である。彼ら一族についてはネブラスカ州立歴史協会に史料が残されているようだし、もちろんシカゴ大学には多くが残されているようで好奇心を大いにそそる。