ほぼ足りてまだ欲 その先

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朝帰り

 六代目三遊亭圓生がそのレコード盤の中の「子別れ」で “朝帰り だんだん家が ちかくなり” という川柳を引いている。家が近くなるのは当たり前で、家に向かって帰っているんだから遠くなっちまった日にはどうして良いのかわからない。
 これは朝帰りってものは家に帰るについてはいろいろとなんといおうか考えるもので、どうしようもなかったんだよという理由を考え考え家に向かうんだけれど、なかなかうまい、これだったら大丈夫だ、なんの文句もないだろうというような言い訳を思いつかないままに歩いているうちにどんどん家が近づいて来ちゃうよ、どうしよう、という心境なり。
 よくわかるなぁ、この川柳の心持ちは。それもこんな時はよっぴいて遊んでたりしちゃっているわけだから、もう疲れちゃって、眠くてしょうがねぇ。眠い頭で考えるんだからうまくない、しかも殆ど二日酔いというよりも、そのまんま酔いなんだから適当なところで、もうしょうがねぇやと居直って、傷口をぱっかり拡げるという始末だ。
 もうそんなことをしなくなって随分と経つ。