ほぼ足りてまだ欲 その先

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銀メダル

 男子モーグルで優勝したのはカナダのAlexandre Bilodeau選手だった。しかし、かなり有力と思われていたのは結果的に銀メダルに終わったトリノの金メダリスト、オーストラリアのDale Begg-Smithという選手で25歳。実はVancouver生まれ。この年で彼は大金持ちらしい。その稼ぎ方が本当かどうか知らないけれどスパムソフトで稼いだんだといわれているらしい。やばい話なんである。親がではなくて、兄弟で稼いだというのだ。
 ところがカナダチームでは商売にばっかり時間を費やしていないで、練習しろ、どちらかにしろといわれて16歳の時に豪州に移住してしまったというのだ。だから彼にとっては今回のVancouver Olympicsのレースはカナダに対するリベンジでもあったのだろう。それがそのカナダの選手に金メダルを奪われた。だから、あんなに実につまらなさそうな顔をして写っているのだ。彼にとってはここで勝たなくてどこで勝つんだというくらいの場面だったのではないか。だから余計観衆は大きな歓声を上げたんだろう。
 豪州のSydney Morning Herald(こちら)は「彼は財産がありながら合宿もNational Teamのメンバーと一緒に今にも崩れそうな小屋に泊まってやってきた」と書いている。本当なの?
 ところでトリノで彼が取った金メダルはオージーが取った冬のオリンピックでの三つ目の金メダルだった。オージー獲得金メダル第一号は2002年のSalt Lake Cityでの男子ショートトラック1000mでのSteven Bradburyで、彼は南半球から参加した選手が獲得した冬のオリンピック金メダルの第一号でもある。彼は準決勝レースで対戦相手が転倒して、幸運にもファイナリストになった。そして挙げ句の果てには決勝でも後塵を拝していたにもかかわらず、またしても他の選手が転倒し、後ろから来てそのクラッシュに巻き込まれなかった彼が「アッ!」と気がついたら優勝していたという強運の持ち主なんである。運も実力なんである。この時は実にオージーらしいといってみんなで喜んだ。
 二人目の金メダリストは同じく2002年の女子エアリアルのVictoria出身のAlisa Camplinである。彼女は多彩な才能を持っていたそうでヨット、体操の選手だったという。豪州では流行っていそうな競技だ。しかし、20歳の時に「豪州冬季オリンピック研究所(そんなものがあの国にあること自体が驚きだ)」でエアリアルの道を探ったというのである。そんな年齢から初めて8年で獲得した金メダルだそうだ。彼女はトリノのオリンピックでは旗手を務め、銅メダルを獲得している。
 Dale Begg-Smithが今回金メダルを取っていたらそれが豪州史上4つめの冬オリンピック金メダルになるところだった。