千葉市中央区赤井町284の徳和会が運営する特別養護老人ホーム「あかいの郷」は開設が2003年。昨年9月からの4回にわたる千葉市による改善指導にもかかわらず、いっこうに改善の跡が見られず、とうとう千葉市が改善措置命令をだしたと各紙、各テレビが報じている。
1年間に職員58人が退職し、身体的、精神的虐待が行われていたことが指摘され、平成19年度決算で、約635万円の使途不明金が発生し、そのうち約400万円を元会計担当職員が横領した疑いもあると報告。パソコンから会計データが消去されていたことも判明したと書かれている。(msn.産経2010.5.25 22:19)
ここまではあくまでも新聞の情報だから、千葉市が発表した内容だろうと思う。この施設のHPを見ると「春風温情」がキーワードと書かれていて如何にものんびり暮らせるだろうというムードを漂わせる。施設長が小川藤子、法人の理事長・小川和人は整形医である。この改善措置命令が出た時点で法人は担当者がいないとしてコメントしていない。
テレビ朝日は小川藤子施設長にコメントを求めていたけれど施設長は全くこれを無視して歩き続けているところが映し出されていた。ただし、テレビ朝日は小川藤子徳和会理事長と書いていたけれど、同施設のHPによると施設長である。
職場の雰囲気を創り上げていく核となる人がいない施設だったのだろうなぁと想像するしかないけれど、利用者に対する考え方、仕事に対するモチベーションの持ち方といった非常に精神的な部分は職場の倫理観を作り出す一体感がなくては容易に綻んでいく。4回も改善指導が出ていたにもかかわらず事態が一層悪化していたのは相当根が深そうだ。利用者の中にはいやな思いをしていた人たちは何人もいただろうし、利用者の家族の中から明らかになってきたのか、あるいは嫌な思いで退職した元職員から明らかになったのではないだろうかと思っていたら、テレビ朝日によると去年5月に内部告発があったのだそうだ。虐待をしていたとされる4名の職員のうち3人は既にその虐待を認めているということである。今年の1月末には事務長職を募集していた記録がある。
もしこの施設が閉鎖処分になった時に利用者の人たちがどうなるのかというのがいつでも問題になる。だからそう簡単には処分できないだろうという読みを持っている経営者がいないとは限らない。
徳洲会のグループ法人の中にある社会福祉法人徳和会とは異なる法人のようだ。