ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

窓の外で

 カラスが鳴く。すぐ傍で啼いているように聞こえる。小馬鹿にしたような啼き声だ。コノヤロウと思って窓から身を乗り出すと、隣の集合住宅の屋上にいる。何かを投げるわけにも行かない。そんなことをしたら下の通りを歩いている人に当たらないとも限らない。
 しばらくすると今度は明らかに人の、それも中年位の男の声がする。こりゃいよいよヤバイかと(何がやばいのかわからないけれど)思ってそーっと窓際にいって眼を覗かせると、本当に男が二人、隣の集合住宅の廊下にいって、何事か上を見ながら話しているところだった。実はその建物は良く見るとやはり二棟に分かれていて、その接続部が3月の地震で壊れ、コンクリートが落ちそうになっているのだった。ようやく半年経って何か修理をしようという方針になったのかも知れない。それにしてもあたかも政府、霞ヶ関の如く動きが鈍い。