ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

乱れた生活

 とても良い具合に午後10時に眠くなり、耐えて耐えて布団に入ったらぐっすり寝ることができたので、目が醒めた時には朝の4時頃だろうかとラジオをつけたらなんと午前1時半でしかなくて、とてもガッカリしたのだ。
 しょうがないとラジオを「深夜便」にしてみたら志らくの「火焔太鼓」をやっていた。彼の落語はやっぱりラジオで聴くよりはテレビだなと思ったけれど、ぽんぽん飛び跳ねるようにいくので、最後まで聞いた。すると、オチがこれまで聴いていたのと違って「また買っておいでよ」「イヤダメだ、火炎(買えん)太鼓だから」というものだった。
 危うくけっつまづきそうになったけれど、布団の中だから大丈夫だった。解説の十一代目金原亭馬生もあんまり気に入っていなかったみたいだった。
 普通のオチは「またなんか音の出るものを買っておいでよ、半鐘かなんかさぁ」「イヤダメだ、おジャンになるから」というものだけれど、馬生が言うように、今じゃ、「半鐘も」「おジャン」も両方ともわからないだろう。
 いわれて気がついたけれど、今じゃ田舎に行っても火の見櫓をほとんど見なくなった。そんなものがあったって周りの方が高いんだから役にたちゃあしない。
 そういえば十一代目が面白いことをいっていた。雅楽というものは仏教と一緒に伝わってきた。だから、あの形態の始まりはインドであり、それが中国経由で日本にやってきたのだけれど、もうインドでも中国でもあの形態は残っていない。末端の日本でだけ残っている。楽器の中にも象牙やサイの骨でできたものがあるわけで、あんなものは日本で手に入るわけがなかった。雅楽の出囃子で高座に上がるという経験があるけれど、あれは出にくいものだったというのだ。そういわれてみればあの格好はとても日本的でない。京劇とどこかで繋がっているのかも知れない。
 そんなわけで、こんな時間に起きちまってしょうがないから飯を作って食べちまった。NHK-BSでスペインのオリーブオイルの話をやっていたのに見入ってしまった。
 そんなわけでこれが私の「乱れた生活」で、はなはだつまらない「乱れ方」なのだ。