ほぼ足りてまだ欲 その先

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土建屋の為

 本州四国連絡橋というものが3本建っている。莫大な建設費をかけて夢の架け橋、これで四国も益々発展とかけ声高く工事が始まり、テレビの各局はタワーが建ったときには上までカメラを持ち上げて「さぁどうです、こんな景色ですよ!素晴らしいですねぇ!」と無責任に煽りに煽った。
 高速道路を走ると普通車でいくらくらいかかるのだろうか。

 国が2013年度で出資の打ち切りを検討している本州四国連絡高速道路について、会計検査院は19日、出資が打ち切られた場合、債務返済のためには通行料金を最大で1.88倍に引き上げる必要があると指摘した。「料金水準を変更しない限り、債務返済計画を見直す必要がある」とする所見をまとめ、国会と内閣に報告した。
 国は、総事業費が約2兆8600億円の本四高速の債務返済を支援するため、地元の10府県市とともに1998年度から11年度まで毎年度800億円を出資してきた。12〜13年度は608億円に減額して続けたが、国土交通省は今年度で出資を打ち切る方針を決め、14年度予算の概算要求に盛り込まなかった。
 検査院によると、本四高速の債務残高は12年度末時点で1兆4377億円。返済は順調だが、出資金が毎年度の収入の半分以上を占めるため、国以外の10府県市が出資を打ち切れば通行料金を1.27倍に、国も打ち切れば同1.88倍に引き上げる必要が生じるという。(日経新聞2013/9/19 20:23)

 つまり、これで一体誰が儲けたのかといったら土建屋+重工メーカーでしかない。当時はワンワンしていて、橋梁舞台はわが世の春を謳歌していたわけだ。その挙げ句の果てはこういう事でござると、当時のワンワン盛り上がった新聞各紙、テレビ各局に感想を聞きに行きたい。
 税金から各企業に支払いが行われてきたということで、こうしたプロジェクトは民間企業がみんなで揃ってけしかけ続けることによって起きてきた。これをPROJECT FINDINGと称したものだ。
 東京湾横断道路だって同じだ。今、千葉の軽い調子の県知事が公約だからといって(公約を守ろうとするだけでもまだマシな方だが)補助金を出して交通料金を減額している。これで観光客を千葉に増やすというのだけれど、効果のほどは一体どうなんだろうか。風が強く吹くと通行禁止になっているみたいだけれど。千葉あたりだと外房に行けば泊まろうとするけれど、殆どが日帰りしてしまう。
 こんなプロジェクトに懲りることもなく、霞ヶ関と企業が連んでまたぞろ儲けのチャンスが巡ってきているわけだ。それが1,500億円でできるといっていたのが招致に成功するや4,500億円にふくれあがったオリンピック関連だし、昨日の新聞に依ればなんとあの馬鹿馬鹿しいリニア新幹線までやるんだといっている。
 日本人は学習しない。企業が儲かればなんでも良くなるんだという大嘘に振り回されて、法人税を減税してまで国民の税金を企業に持って行かそうとしている。それでも皆さん人が良いからテレビの「わっしょい!わっしょい!」に引きずられていっちゃう。もうどうにでもなればいい。