私が高校を卒業したのが昭和41年、つまり1966年だからあれからもう既に48年になろうとしている。うちの子どもたちだって高校を卒業してからというもの15-6年は経っている。だから今時の高校というものがどうなっているのかすっかりわからない。私立高校と公立高校は今どう棲み分けていて、入学試験の難易度からいったらどこがどうで、どの程度の成績だとどの辺の学校に入ることができるのかできないのか、なんてことはもうすっかりわからない。揚げ句に男子校や女子高だったところが共学になっていたり、公立だというのに学区なんて制限がない学校があったり、公立なのに中高一貫だという学校があったり。もう訳がわからない。
昔はもう行くところがないから行っていたような高校だって、あっと驚く進学校になっていたりする。なるほど制服だって格好良い上に生徒たちが昔の生徒に比べると数段頭の良さそうな、やさぐれた雰囲気が漂っていたのに、みんなしてええところの坊ちゃんのような顔つきだったりする。
もう男子校でみんなくりくりのいがぐり頭で学生服を着ている、なんて学校はもうなくなったといって良いだろう。だから、大学生のアメリカンフットボールの東西対抗戦でヘルメットを脱いだらくりくり頭だったのを見てとても違和感を覚えた。なんだかファッショじみて見えたくらいだ。昔だったらそれが当たり前だったのに。
時代は確実に変化していることがわかるけれど、それが何を契機に変化してきたのかというと、どうもお金が絡んで変化しているんだという気がしないでもない。「背に腹は代えられない」という理由で社会は変化する。