ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

買い物

 野菜が高い。驚くほど高い。絶対数としたら、まぁ、何百円という単位だけれど、倍率からいったら、日頃の三倍もしたりするものまであって、それを聞いたら誰でもがびっくりする。しかも、うちの近辺のスーパー3-4カ所を点検して歩いている連れ合いに聞くと、それぞれでこれがまた驚くほど違っていたりする。目玉を作ろうとするからだろうけれど、黙って定点買い物をしていたらえらい損をする結果になっちまうという。だからおんなじ食い物で済ますわけに行かなくなる。工夫が必要になる。家庭の運営は大変だ。現役の頃はそんなこと知っちゃいなかった。良いんだ、良いんだ、好きにやっときゃ良いんだと思っていた。
 あの頃は社会生活を営んでいなかった。じゃ、何を営んでいたのかといったら良いんだろうか。会社では役に立たない人間だったからあっちこっちお伺いしていたけれど、どこへ行っても役に立たなかった。どこの職場も頑丈でスムースな動きをする人間が必要だった。いったい、何を稼いでいたのかといったら、ほとんど稼いでなんていなかったのに、給料が出るという、実に良い環境にいたのだよ。
 いっちょ前にわかったような顔して出かけていっていたけれど、いなくては困るような知識を備えていたわけじゃないし、いなくては困るような判断力を持っていたわけでもないし、それでいて上のいうことを盲目的に聞いてがむしゃらに突っ走るわけでもないわけだから、良くまぁおいてくれていた。
 そんな程度の能力しかないから、今こうやって家にいて、好きなことをしていたって、運営に全く資する結果になんてなっていない。買い物に行ったって、何を基準にして判断して良いのかというノウハウも持っていない。野菜にしたって、比較してこっちの方が良いと判断するスケールを持っていない。キュウリにしたって、パンにしたって、結果的に判断することしかできない。ぱりぱりして新鮮だったなぁとか、もっちりしていて美味しかったと結果でしかいえないんだなぁ。これじゃ、仕込みの能力もないってわけだ。
 しょうがないから、朝飯や昼飯のいわゆるまかない飯担当くらいしきゃできていない。わが家の主飯である夕飯は未だにシェフの仕事のままだ。