ほぼ足りてまだ欲 その先

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雑俳つ花連鹿芝居

 ここのところ、鹿芝居といったら毎年2月に国立演芸場でうつ、金原亭馬生とその仲間といった連中がやるものだったのだけれど、なんでもこのメンバーが30年前から10年ほどやっていたことがあったんだそうで、それをこの日特別にやるという趣向。全く知らなかったんだけれど、先日銀座満留賀での新そば落語会の時に馬生さんから聞いたもので、やってきた。東京新聞がこれを取り上げて書いてもいた。
 鈴々舎馬桜柳家小里ん、柳家小ゑん春風亭一朝が軽く落語をやってから仲入り。さっさと飯を食って、トイレに行って帰ってきたら、小里んちゃんが白塗りにして、棒振りの魚屋の格好で入り口にスタンバっていた。
 小里んちゃんはうちのつれあいの実家の近所で、つれあいと小学校の同期生。息子同士も同じ小学校の同級生だったのだけれど、実は私は彼と口も聴いたことすらない。彼の話は「お楽しみ」と書いてあったのだけれど、「にらみ返し」だった。やっぱり小さんの跡継ぎは彼であるべきだったのだよ。
 さて、悪党髪結新三は五街道雲助。どう見てもこのメンバーだと、彼が一番芝居は巧い。馬生は「あぁ、あの役がやりたかったねぇ・・」と口にしたけれど、馬生だと柄が大きすぎる。志ん橋の娘つくりにはいやはや、焦るばかり。
 終わりに全員が紹介されて、最後に客席の一番後ろにいた坂東三津五郎がサプライズ登場したのには、みんな驚いた。やんや、やんやの大喝采でお開きでござい。