ほぼ足りてまだ欲 その先

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30km圏内

 福島県立ふたば未来学園高等学校というのが今月8日に開校したとテレビのニュースが大々的に報じていた。中高一貫校として運営されるがその高校部分が先行して開校されたのだそうだ。
 妙な感じにハイテンションな、如何にも胡散臭い小泉進次郎という代議士がやたらアップになっていて、あたかも奴の宣伝番組かと思ったらそれがニュースだった。既にここから違和感を覚えたのだけれど、彼は今復興政務官なのだそうだ。新入生に「先輩はいないけれど、俺が先輩になるからな!」といっていた。
 開校式に出席していたのは小泉進次郎の他、林修箭内道彦なんてところが画面に登場していた。応援者として西田敏行山崎直子乙武洋匡さん、秋元康谷川俊太郎等の名前が挙がっている。
 新聞報道によると新入生152人のうち、双葉郡出身者は97人で、内堀雅雄福島県知事の祝辞は「国内外に明るい未来の訪れを告げる人材となってほしい」というものだったと報じられている(福島民報2015/04/09 23:04)。この言葉は双葉町の通りに掲げられていたあのスローガン「原子力 明るい未来のエネルギー」をなんとなく思い浮かべさせる。
 この肝いりで開校された高校は2019年に新校舎が完成するまでは町立広野中学校に間借りをする。NHKはニュースで福島県双葉郡の南部、原発事故の避難区域の外側の広野町にあり、と紹介し、福島第一原子力発電所から25kmといっていたけれど、地図であたってみるとおおよそ22-23kmほどのところにある。
 肝いりで復興の象徴として大々的に開校するのにしては福一に近い。もし、万が一、どこにいったかわからない原子力燃料が地中臨界し、放射能パーティクルが拡散されたら、と思うとなんでこんな近いところに新しい施設をつくって子どもたちを集めておかなくてはならないのかと、非常に心配になる。何が起きるかわからない状態はまだまだ続く。あまりにも無責任ではないだろうか。