むのたけじが死んだそうだ。101歳。今年はまさに日本の終わりの始まりなんだという印象を強くする。そりゃもうすでに100歳を超えていたのだから、天寿をまさに全うしていて、むのたけじが他界するのも時間の問題だっただろうとは思っていたから、驚きはしないけれど、今年でなくても良いじゃないか、という気がした。
彼は朝日新聞で、戦中戦争を煽ることによって生き残ってきた新聞が戦争が終結、敗戦となったからといって掌を裏返したように反対のスタンスに立って記事を書くことを潔しとせず、朝日新聞を止めた。朝日新聞は軍部を批判することによって不買運動や批判の矢面に立ち、方針をひっくり返した。それを深く反省した書籍も出したくらいだ。
むのたけじは自分ひとりで活動した。彼がいっていることはその後首尾一貫していた。
今年は敢えて自公連立安倍晋三政権に反対を公に逡巡することなく批判している人たちが次々に他界している。まるで申し合わせたように他界している。その数は驚くほどだ。
