ほぼ足りてまだ欲 その先

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崩壊

 とうとう民主主義という、これぞ完結型と思われた思想もアメリカを見ると、簡単に暴力的革命でひっくり返るわけで、どうしてこんなことになるのかと思うと、なんてことはない、とっくにアドルフ・ヒットラーの登場によって簡単に壊れることは証明済みだったんだなぁと。あのとき軍事力によってこれを壊滅せしめ、やれやれ、どうだ、民主主義が復活するんだと思い込んでいた。しかし、あの頃の痛みを完全に忘れ去ってしまうと、人類はまたぞろ、おんなじ局面を迎えて、何だ、やっぱり人類は進化なんてしないんだなとダーウィンを疑う結果となりにけり。


 ドナルド・トランプを押し上げる勢力がアメリカという国を、いとも簡単に世界の警察官から、民主主義にとどめを刺す世界の暴君に落とし込むことになったが、それを横目で見ていた植民地でも、80年目の節目に、専制軍事国家待望論者にあっという間に席巻されてしまうのには驚きを禁じ得ない。やっぱり、人間は相当に頭が悪くて、将来を見通す能力には決定的に欠陥があると理解するべきなのだろう。


 テレビで日本対オランダの男子バスケットボールの試合をやっていて、日本チームのメンバーには何人ものカタカナ名の選手が出ている。かれらは東洋人の顔をしていない。アフリカ系だったり、コーケイジャン系だったりする。大日本帝国主義の人達は彼らをどう処遇するんだろう。今度のラグビーの日本チームもやっぱりキャプテンはリーチ・マイケルだが、どうするんだろう。ウィンブルドンで三回戦で敗退した大坂なおみを彼らはどう見るのか。Lakersの八村塁は「日本人ファースト」の日本人なのか、野球のヌートバーに至ってはお母さんは日本人だったけれど、彼本人は米国人にも拘らず日本チームだった。スポーツ選手は例外的「ファースト扱い」なのか。


 80年前まで大日本帝國朝鮮半島の住民も、台湾の住民もみんな皇民であり、だからこそ徴兵の栄誉に浴するとし、創氏改名を押し付けた。しかし、戦争に負けるやいなや「お前たちは日本人じゃない」扱いに終止した。「ファースト」扱いされる「日本人」とは一体誰か。都合の良い「ファースト」扱いされる「日本人」なんて、本当にいるのか?神話なるものによって成り立つ「日本人」とは一体誰なのか。





     
あぁ、面倒くさいこと!