大晦日の八重洲ブックセンターはそこそこ人がいるのに、なぜかとても静かで、近づいていったときに、やや、ひょっとして今日はお休みなんじゃないかと思ったけれど、元旦を休むだけだってんです。大変な時代でございますよねぇ。昔だったらこの種のお店はそれこそ30日くらいから三が日は休んでいたんじゃないかと思います。そうそう、うちの近所で元旦でも唯一開けている店がありましたねぇ。それは駄菓子屋も兼ねたオモチャ屋でした。小さなお年玉を握りしめた子どもたちのために開けていたのです。それでも私は5円の六角凧を買った記憶しか無いんですねぇ。当時のオモチャ屋には正月が近づくと嘘のように大きな大変立派な武者絵が描かれた凧を売っていたものでしたねぇ。一生その種の凧を手にすることは出来ませんでした。そういう凧を揚げている人がいると傍までいってみていたものでしたけれど、唸りが付いていて、その人がたこ糸をぐいっと引っ張るとブゥ〜ン、ブゥ〜ンと唸りました。
これまで買ったことのない週刊読書人の1月6日号を買いました。なぜかというと、一面のトップ記事に明治学院大を退職したばかりの原武史先生の写真が出ていて、「昭和天皇実録」を読み解く、と書いてあったからです。340円を払うと、驚くことにハウスのレトルトカレーをくださいました。えっ!と驚くと大晦日だけのサービスです、と仰っただけでなく、「来年もどうぞご愛顧ください」と仰ったのです。こんな扱いを八重洲ブックセンターで受けたのは生まれて初めてですから、思わずのけぞってしまいました。
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銀座の表通りにはとてもたくさんの人が歩いています。ところがちょっと外れるとまったく車が通らず、人も歩いていなくて静かです。一角だけワンワンしているところがあって、なんだろうと思ったら、プランタンが今日でお仕舞い。年が明けないのに福袋が売り出されているんだそうで、その最後で、歩道が人で溢れております。このデパートだけはまったく縁がございませんでしたねぇ。そりゃそうです。女物が中心のデパートでしたからねぇ。尤も今やデパートといっても、様々なブランドが寄せ集まったショッピング・センターのようなものですからねぇ。それで良くデパートがやっていけるものだと不思議なくらいですから。
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