ほぼ足りてまだ欲 その先

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戦争

 強い国で何よりも優先される国であるべきだと大統領が言っている米国がなんのプロセスも経ることなく、シリアに対してミサイルを59発撃ち込んだ。シリアが反政府勢力に対してサリン化学兵器を使って攻撃したからだという。
 シリアの現状は劣悪だ。強権発動しているアサド政府の後ろにロシアがいることはどうやら事実のようだけれど、彼らが攻撃している相手がいったい誰なのか、判然としない。アサド政府軍が化学兵器を使ったと報じられた瞬間に米国は艦船からミサイルを撃っている。その着弾した箇所がいったいどこなのか、本当に米国がいっているように化学兵器を格納している軍事基地なのか、誰にも確証が得られていない。突然の米国による攻撃でいったい誰がどれほど被害を受けたのかもわからない。
 こんな時点で安倍晋三はこのようにコメントした。

 シリアにおいて再び、化学兵器によって何の罪もない多くの一般人が犠牲となりました。幼い子供たちまでもが犠牲となった惨状を目の当たりにして、国際社会は大きな衝撃を受けています。
 極めて非人道的であり、国連決議にも反します。化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないとの米国政府の決意を日本政府は支持致します。その上で、今回の米国の行動はこれ以上の事態の深刻化を防ぐための措置と理解しています。
 そして、東アジアでも大量破壊兵器の脅威は深刻さを増しています。その中で、国際秩序の維持と同盟国と世界の平和と安全に対するトランプ米大統領の強いコミットメントを日本は高く評価します。
 今後、米国をはじめ国際社会と連携をしながら、世界の平和と安定のために日本は果たすべき役割をしっかり果たしてまいります。(産経新聞2017.4.7 16:34)

 このコメントはすべてのテレビニュースでもそのまま報じられている。

  • 化学兵器の使用が証明されたのか。
  • 米国の行動がこれ以上の事態の深刻化を招くであろうことはこれまでの米軍の行動の結果が多く示されている。
  • 一番の問題は東アジアを持ち出してトランプを高く評価するとしているところだ。
  • ここから日本が果たす役割とはいったい何か。

 イラクサダム・フセイン政権が米軍によって倒されいったいなにがわかったのか、その後の展開はいかがだったのか、安倍晋三はなにも学んでこなかったことがわかる。
 「そうだ、アサドを倒せ!ついでに北の首領も倒せ!」というムードが簡単に日本を駆け抜けようとしている。こういう時がもっとも危ない。共和党は戦争が好きだ。なぜ好きか。明らかに共和党に組みする勢力がこれまで戦争で稼ぎ出してきたからに相違ない。