ほぼ足りてまだ欲 その先

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台湾

 生まれて初めて台湾に出張したのは、1977-8年のことだろう。最初は全くなにも解らずに紹介された陳さんというおじさんを訪ねていった。もちろん日本が統治していた時代に教育を受けたという人だったので、日本語を流暢に喋る人だった。いわゆる地元のフィクサー、というような人で、この人に、私は全く支払いをしていないのだけれど、彼は成功報酬でわれわれと市政府の要人とをつないでくれる人で、一日中つきあってくれて、ほぼ一週間滞在した。片道たったの3時間で行かれる外国だった。当時は既に田中角栄周恩来と握手して大陸との国交が復活し、台湾は日本とは国交のない存在となっていた。だから亜東関係協会東京弁事処というところへ行って一時ビザを貰ってきた。その前はどうなっていたのか知らない。
 台北でそのおじさんが呑みに行こうと連れて行かれたお店でみんなでくつろいでいたら、あっという間にお店にいた女性達がいなくなって、なんだろうと思ったら2-3人の男達が入ってきて、見回していた。なんとなく淫靡な雰囲気がしたよねぇ。テレビで台湾の話を見ていて、様々なことが想い出されてきた。数回出張してあっちからも役人の人たちを東京へ招いたりしたのだけれど、結局仕事は旨く終結しなかった。その後私たちの繋がりは細々と後々に続いていたらしい。台湾の仕事が取れたときには、私はとっくに他の仕事をしていた。