アメリカのメジャー・リーグ野球はそれぞれのリーグの三地区の優勝チームが出そろって、残りひと枠を決めるワイルド・カードになった。ところが今年はとても珍しいことに、ナショナル・リーグのふたつの地区の優勝が最後まで全く勝率が同じで決まらず、決定戦をやってそれを決めるということになって、最後の最後になって、なんとも緊迫した試合をすることになってしまった。
ナショナル・リーグの西地区はコロラド・ロッキーズとロス・エンジェリス・ドジャースの優勝決定戦が行われてドジャースが勝って地区優勝となり、負けたロッキーズはワイルド・カードに残ることになって翌日シカゴへ移動してカブスとワイルド・カードゲームに臨み、延長13回まで戦ってこれに勝った。
同じナショナル・リーグの中部地区はミルウォーキー・ブリュワーズとシカゴ・カブスが勝率が同じとなり、ブリューワーズがカブスに勝って、地区優勝。カブスはワイルド・カードにまわり、ロッキーズにもここで負けてしまったので、プレイオフがこれで終わってしまった。
つまり、シカゴ・カブスは本拠地で二日連続で戦って、二日連続で負けるという、実に後味の悪い結果となった。カブスにはダルビッシュがテキサス・レンジャースから6年1億2600万ドル(約140億円)で移籍していたのだけれど、「上腕三頭筋の肉離れと骨のストレス反応が疲労骨折手前」という状況で今シーズンは途中から治療に専念している。2016年シーズンに途中NYヤンキースから抑えの切り札、チャップマンを連れてきてワールド・シリーズに108年ぶりに優勝したカブスにとって、ダルビッシュの故障は誤算だった。来季は万全に、という話だけれど、本当に復帰できるかどうか。
こんなに身体への負担が激しいプロ野球の投手というスポーツはそうそう簡単なものではなさそうだ。良く知らないけれど。
そういえば、かつてSeattle Marinersで安定した投球で活躍していた岩隈久志が日本に帰ってくるという。昨年シーズン終盤に肩を手術して、今年はマリナーズとはマイナー契約だった。終わりには140km/h台の投球をマイナーでしたらしいが、メジャーには上がれなかった。マリナーズは球団に残って欲しい意向を伝えていたらしいが、岩隈本人は日本に帰って現役を続けたいという意向で、退団が決まったそうだ。最後にマリナーズの本拠地で始球式に岩隈が登板すると、ベンチからはイチローが出てきて、岩隈の投球を受けたそうだ。
そのイチローが来季の開幕戦を日本で行うマリナーズの登録選手としてやってくると、発表された。イチローは本気で現役続行するつもりのようだけれど、日本のプレーで引退だったりしそうな雰囲気を感じていて、ちょっと寂しい。本当に50歳まで現役やって欲しいよ。