例のなんだか訳のわからないマスク二枚が来た。なんとなく黄ばんでいる。漂白されていない、自然のままのガーゼなんだろうか。普通ガーゼって真っ白じゃないのはあんまり見たことはないなぁ。気持ち悪くて、開ける気にならない。正直、うちは不織布のマスクは十分ある。なにしろつれあいがかつて介護の仕事をしていたので、当時から彼女は不織布マスクと手袋の類いを欠かしたことがなく、冬になると私もお相伴に与っていたくらいなので、1月の終わり頃に、買い増していたそうだ。その後小さいながらもドラッグストアで見つけたりしてきたので、払底はしていない。しかし、ここから先、この状態はまだまだ続くだろうことは想像がつく。なにしろ、感染検査を積極的にやってもらえないので、どこにどれほど感染者が平気で歩いているか、見当もつかない。
個人の飲食店の類いはみんな困窮している。テイクアウト始めましたと、あちこちで見るけれど、こっちだって、できるだけでかけない様にしているんだから、そんな過剰供給に応えられない。知り合いの自営業者は誰も彼も「今度こそやばいかも知れない」と思っている。家賃を払っている人たちは、いよいよ瀬戸際に立っている。自分が所有している建物で営業している人たちはまだましだ。しかし、融資や給付がなかなか実現しない。手続きの書類が本当に面倒くさいといっている。オンライン申請もできる様になっているのだけれど、脱サラ組の、腕に覚えのあるパソコン使い手でも、面倒だといっている。こうなると、高齢者はお手上げだろう。
何ヶ月か先に、多くの自営業者が職を失い、借金を抱えたまま放り出されるであろうことは目に見えている。そんな状況にいて、補正予算でも、対策がしっかりとられているかといったら、まるで心許ない。大企業はこれだけ支えられるのだから残るのだろうけれど、他は壊滅的な状況となるだろう。それを見越してこの国を支えてくれるであろう政治家は一体誰だろうか。利他主義を旨とする政治家は、私が思いつくのは数人しかいない。