部屋の入り口に、猫が入ってこられないように、すのこを立てて風通しを確保していた。ところが若い方の猫が、とうとうこれを飛び越すことができることに気がついてしまった。それじゃ、といって、長い暖簾を垂らして、これを阻止せんとするが、敵も然る者で、一度知ってしまってからは、難なく飛び越して入ってくる。私が中にいる時は、「こら」といって立ち上がると、ぎゃっと言いながらぽぉ〜ンと軽く飛び越して出ていく。私がいないと、悠々と机を歩いて窓際にいって外を眺めている。ポ〜ンと飛び越す姿が実に格好良く、まるでアフリカのインパラのようだ。写真にできないのがもどかしい。